受賞作品・生徒作品

花屋経営・花屋開業の仕事

花は人々をつなぎ楽しませるコミュニケーションツール。
「花屋+アトリエ」で地域に貢献。

遊佐 瞳子さん<2011年卒>

(山形・東北芸術工科大学出身)
「Atelier Momo」経営

遊佐 瞳子さん


かねてからブライダルの経験を積みたいと思っていたので、卒業後は純日本風の「目黒雅叙園」を担当する「はこねフローリスト」に就職しました。日本で最初にできた総合結婚式場といわれるだけあって、この園内に施された装飾や空間毎に凝らされた装花の数々は、見事なものばかりでした。ここでの私の日常の業務は、花材の選択やコーディネートはもちろん、ブライダルフェアなどに飾るブーケの制作など多岐にわたりました。日々忙しく、その日の予定を切り盛りするには、気力・体力ともに相当なものが必要でしたが、一つ一つが勉強になりとても充実していました。その後さらに、違った視点からの経験を深めようと有名なフラワーデザイナーのアトリエで修行させていただきました。花との向き合い方、独特な発想法と表現力、テクニックなどについて深く学ぶことができました。
いずれは自分の花屋を出したいとも考えていた私は、あるきっかけを得て、自分自身の力試しでもあると、現在の「Atelier Momo」をオープンさせました。決して十分とはいえませんが、卒業後に得た大きな経験と学校時代に習得した基礎力・応用力を一つの財産として踏み切ったのです。
このお店は、大学時代の友人と二人で開業したもので、地元山形のさまざまなイベントに用いられる花の飾りをはじめ、ブーケや式場内の装花など、ブライダル全般に関わる仕事を請け負っています。山形はブライダルで用いられる花の産地に近いため、生産者から直接仕入れることができます。新鮮な花のご提供がお店の自慢で、お取引先様にはとても喜んでいただいています。
また「ワークショップ花育」と題した親子のための教室を開催。これは親子で生花を囲み、花束を作ったり、フラワーデザインを楽しんだりするものです。さらに花を媒介とした地域のための催しに参加させていただいたり...、「パパと子で作る和菓子&アレンジメント」と題し、和菓子と花のコラボイベントなども積極的に行っています。

花を通してアーティストとしての自分を表現。
見る人に感動を与えたい

崔 星福さん<2003年卒>

(韓国・IRIGIRLS高校)
「Choi Florist」開業

崔 星福さん


卒業後に日本で花屋を開業しました。フラワースクールも主宰しながら、日本、韓国ほか世界各地でデモンストレーションをするなど、アーティストとしての活動も行っています。作品作りは大変だし、徹夜仕事もたびたびあります。肉体的にも決して楽ではありませんが、学生時代にやりたいと思っていたことを今すべてやっているので、苦にはなりませんね。

2009年に開かれた横浜開港150周年記念イベントで、山の手の西洋館を花で装飾するという一大プロジェクトに参加しました。西洋館のひとつを、アーティストの一人として装飾したのです。作品が大きい場合は、全てを現場で仕上げることができませんから、ある程度まで作製してから搬入する必要があります。このときもそうでした。でも学校のフラワーフェスタや、空間装飾の課外授業で実践していたことだったので手順はわかっていたし、手間取ることはありませんでしたね。ほかにも花材の選び方や、現場の空間とデザインをどう合わせていくかなどの点でも、学校で学んだことがすべて役に立ちました。

在学中はあまり意識しなかったのですが、デザインを中心に学べる充実したカリキュラムだったことが、アーティストとしての活動の基盤になったと思います。

作品制作に没頭している時間は好きですね。そして出来上がった作品を人に見せた瞬間、見る方の反応などから違う感動が自分のなかに湧いてくる。それが次の作品への原動力になっています。"感動"は大切ですね。花屋として仕事をする場合も、お客様にはお花にプラスして、喜びや驚きなどの"感動"をご提供したいと常に考えています。

アーティストとして生きていくのは容易なことではありませんが、一生アーティストであり続けることが現在の目標です。常に新しい作品を生み出し、作品を通して変化し続ける自分を表現していきたいと思っています。

技能五輪世界大会で銅メダル獲得!
デザイナーとして大きな自信がつきました

加瀬野 裕規さん<2008年卒>

(茨城県立水海道第二高校)
「新井木生花店」勤務

加瀬野 裕規さん


実家が花屋なので、花はいつも身近な存在でした。とはいえ、実際に学校に入ってみると知らないことばかりで驚きましたね。例えば、自分は花束でもアレンジメントでも、たくさんの種類や色の花を合わせ、どれも短く切り揃えて作るのがあたりまえだと思っていました。でも、花の持つ植物としての個性を生かしたシンプルで自然的なデザインもあることを知り、とても勉強になりました。

最も印象に残っているのは、特別授業で「トヨタアムラックス東京ショールーム」の装飾を行ったこと。企画書とデザイン画を作成して実際にショールームに出向き、社員の方々の前でプレゼンテーションをしました。ビジネスさながらの本格的な流れを授業で体験できるなんてすごいな、と。プロは、ただ作りたい作品を作ればよいのではないことは、このとき学びました。空間や、その場にある商品をどのように引き立てるかを考え、花のオブジェをデザインする必要があるのです。

現在、実家の花屋で働いています。「花の文化」など、直接デザインとは関係のない授業で得た知識も、デザインコンセプトを練るうえで大いに役立ちますね。例えば、日本庭園の授業で学んだ枯山水のことがテーマとしてふっと浮かんできたり。学生の頃は、フラワーデザインの本を見ながら気に入ったデザインをただ真似することも多かったのですが、そのやり方ではいつかアイデアは尽きてしまいます。学校で花のことを総合的に勉強できたことは、何にもかえがたい財産です。

2年生のときに、技能五輪国内大会に出場しました。学校からは男子学生が3人出て、2人は銀賞で自分は銅。それが悔しくて、卒業後に実家で働きながら、2008年の大会に再チャレンジ。学校にも足を運んで先生方から指導を受け、念願の金賞を受賞しました。翌年にはカナダ・カルガリーで行われた世界大会に日本代表選手として出場し、銅メダルを獲得。フラワーデザイナーとしての大きな自信につながりました。 

花屋が自信のない顔をし、自分の仕事に迷いを持っていては、花そのものがどんなに美しくても商品は売れません。実家の花屋にいらっしゃるお客様は、デザインやテクニックよりはボリューム重視。花がたくさん入った花束であれば満足、という方が多いのが現状です。でもいずれは自分が生み出す新しいデザインで、お客さまの意識を変えたいですね。

地域の人々に親しんでもらえる花とカフェのコラボレーション

仁科 翼佐さん<1999年卒>

(福岡県・築陽学園高校)
「GRINCH Florew&Cafe」開業

仁科 翼佐さん


卒業後は、花屋でさまざまなお客様と接しながら経験を深めることができました。またフラワーデザインの教室を開いて、さまざまな方にフラワーデザインの基本やアレンジメントの仕方などを指導していました。そんな折りに学校の恩師から「専門学校で働いてみないか」とのご連絡をいただき、今度は花の専門学校でフラワーデザイン助手としての新しい経験を積むことができました。専門学校での仕事が評価され、その後には講師として授業を担当させていただけるようにもなりました。

このようなたくさんの出会いや経験から、私は地域の人たちがゆったりとお花に接し、親しめるような新しいタイプの花屋を開店させたいと考えるようになりました。計画・準備段階ではいろいろな苦労やアクシデントにも見舞われましたが、専門学校時代の先生や多くの方々からご協力やアドバイスをいただき、ようやく開業へとこぎつけました。

オープンさせたお店というのは、花屋の中でコーヒーを召し上がっていただけるようなスペースを確保したもので、「花屋+カフェ」を一体化させたスタイルです。また日常では花の作業場として利用している空間を、「スクールの教室の場」として活用できるように工夫してあります。狭い空間ながらも、地域の人たちに親しんでもらえるような理想の空間ができあがりました。

さらにこのお店には、私の友人が描いた絵画が飾ってあり、数点の絵画作品を販売しています。地域のみなさまには、このような「花屋+カフェ+ギャラリー」が身近にできたことをとても喜んでいただけ、いまでは常連のお客様もできました。私の理想が一つ実現できたんだなと実感しています。

これからも今までにない花屋のあり方を研究し、地域の人々に親しんでいただける空間づくりを心がけていきます。無事3年目が過ぎますが、今、に満足せず一歩ずつ進化させ、ますます充実した空間・居心地のよさをめざしていきたいと思っています。

地域に愛される店づくりと、
植物のことなら何でもわかる"スペシャリスト"が目標です

西山 和彦さん<2007年卒>

(山梨県・日大明誠高校)
「フラワートテミ」勤務

西山 和彦さん


「フローラ トテミ」は、僕が高校2年の春に母が始めた店です。店の裏では叔父が花栽培農家を営んでおり、かつては母もその手伝いをしていました。小さい頃の自分にとっては叔父の温室が遊び場がわり。それが植物や花が好きになった原点ですね。高校時代には叔父のところでアルバイトをし、植物に触れる楽しさを実感していました。卒業後、一度は花と無関係の職場を選びましたが、数年後に実家を継ぐことを決意。プロとして通じる技術や知識を身につけるため、学校に入学しました。人生を花の生長にたとえるなら、入学したときの自分は"種"の状態でしょうか。

授業で一番印象に残ったのは、ドイツ国立花き芸術専門学校ヴァイエンシュテファンから来校されたアンニャ先生のヨーロピアンフラワーです。ブーケやアレンジメントはどれも独創的で芸術性が高く、「こんな作り方もあるんだ」と刺激になりました。先生は熱心で人間的にも尊敬できる方。卒業後も交流が続いています。人間関係も含めて2年間の学校生活でしっかり栄養を吸収し、卒業時には"種"が芽吹きました。

卒業後は東京・練馬の園芸店に就職。実家を継ぐにしても、他店舗を経験してからでなければと考えたからです。売り場総面積1500坪、切花だけでなく造園部署もある規模の大きなところで、修業には最適でした。でも働き始めて半年後に母が入院してしまって。実家に戻り、母が回復するまで1人で店をやることになりました。

正直、不安はありましたが、とにかくできることからと思い、まずは店の大掃除に着手。母が捨てられずにとっておいた不要の鉢植えなどを処分して店内をすっきりさせ、新しい花を置くスペースを作りました。次に行ったのはレイアウト替え。1人でもなんとかできたのは、ディスプレイや色彩学、構成理論などを学校でしっかり勉強したおかげですね。特に色彩と配色についての知識は、毎日色に囲まれた空間で仕事をする花屋にとっては欠かせないものですし、現在もあらゆる面で役立っています。 

今は母と2人で店に立っています。意見の衝突は絶えませんが(笑)、店のことはほとんど任されています。学生のときには漠然としか理解できなかったことでも、実地で試行錯誤していると「あのときの先生の説明には、こんな意味があったんだ」と気がつくことがよくあります。

客層は平日は年配の女性、週末は家族連れの方が中心です。場所柄、庭つきの家に住む方が多いので、叔父のところから仕入れた花苗がよく出ます。

また店のある八王子は、八王子高校を始めとする吹奏楽部の強豪が揃う「吹奏楽の町」。演奏会があると、アレンジメントや花束の注文を大量に受けます。スタンド花を作って会場に納品し、演奏会が終わったあとにばらして生徒全員に配る作業まで請け負います。僕も高校時代、吹奏楽部に所属していたので縁を感じますね。

それで、音楽好きの方が多く住む町でもありますし、音楽と関係の深い花屋であることを「フローラ トテミ」のウリの一つにしようと考え、少し前からピアノを習い始めました。店内にピアノを置いていると「ピアノをひくの?」と声をかけてくださる方が結構いらっしゃいます。その場でレパートリーを披露し、そこから話に花が咲いて関係が深まり、顧客になってくださる方も。自分が通うピアノ教室の発表会のときにも、装花や花束を担当させてもらい宣伝は欠かしません。家族経営の小さな店なので、地域の人々に店の存在を知ってもらうための努力は常に必要ですね。月に1回、フラワーデザイン教室を開催しているのもそのためです。毎回テーマが変わるので、初めてでも参加しやすいと好評で、毎回10人ぐらいの方が集ってくださいます。

仕事をしていて一番嬉しいのは、これは、と思って仕入れた商品が売れたときですね。週2回鉢物の仕入れは僕が担当しています。仕入れは楽しいですが、新しい商品を店に並べるにしても、先に仕入れた品物が出ないことには置けませんから。

今の自分の状態を花の生長に例えるならば、やっと"双葉"が出たところでしょうか。今後の目標は、花と植物のことなら何でもわかる花屋になること。「庭の木を刈って欲しい」と頼まれることもあるので、造園の知識も身につけたいですし、花栽培についても叔父のところで勉強中です。普通の切花屋さんのようにただ売るのではなく、花が育つ過程も知って、お客様にアドバイスできるようになりたい。将来は分野を絞っていくかもしれませんが、ずっと花に携わる仕事は続けていきたいですね。花の仕事で"大輪の花"を咲かせるまでには、まだまだ時間がかかりそうです。

学校時代のノートで勉強。毎日が感動の連続です

杉田 祐理さん<2007年卒>

(北海道立帯広緑陽高校)
「オビショク」勤務

杉田 祐理さん


東京でNFDの1級を取得した後、学校で勉強したことを活かして実家の花屋を変えるため北海道へ帰郷。東京の斬新なデザインを取り入れて飲食店の装飾をスタートさせ、大きな装飾やブーケ、葬儀の花を担当しています。はじめは戸惑うこともありましたが、学校時代のノートを読み返しながら再度勉強。当時は理解できなかったことも、仕事をしながら振り返るとすごくよく理解できます!ノートやプリントを真面目にとっていて良かった...。いまでは同じお店から定期的に装飾の依頼をしていただけるようになりました。また新しくお店をオープンさせるお客様からは「ゆりちゃんスペシャルでお願いします」などと気さくに注文をいただけるようになり、アレンジメントも信頼し任せてもらっています。花屋の仕事は、毎日新しい出会いがあり、感動の連続です!


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